5月5日「こどもの日」の祝い方

— 現代に受け継がれる日本の習慣 —

4月と5月は、ファッションショーが2件に加え、各種ワークショップも重なり、非常に充実した期間となりました。そのため、Kimono Clubのミートアップは4月・5月合同で開催いたしました。

今回の開催地として選んだのは、イリノイ州にある歴史的遺構、Fort de Chartresです。

この場所は18世紀、フランス植民地時代に築かれた要塞であり、ミシシッピ川流域の重要拠点として機能していました。石造りの構造はアメリカでは非常に珍しく、まるでヨーロッパの古城のような趣を感じさせます。その後、イギリス、そしてアメリカへと統治が移り、現在は歴史公園として保存されています。

以前から、遺跡や城のような空間で着物の撮影をしてみたいと考えていたこともあり、今回こちらでのミートアップを企画いたしました。

今回集まってくださったメンバーの皆さまも非常に印象的でした。

ドイツ語・フランス語・スペイン語などを含め、6カ国語以上を話すバイリンガル・トリリンガルの方々が集まり、その多くが大学生ということもあり、これからの未来を感じさせる、明るく活気に満ちたミートアップとなりました。

また今回のミートアップでは、5月24日にセントルイスで初めて開催されるアジアンフェスティバルに向けて、着付けをお手伝いくださる方ともご一緒することができました。

その方は今回が初めての着付けの実践となり、私や他の参加者の着付けにも挑戦してくださいました。

トレーニングの時間は限られている状況ではありますが、まずは第一歩としての貴重な経験となり、これからどのように成長していかれるのか、とても楽しみに感じています。

撮影後にはピクニックも行い、自然の中で穏やかな時間を共有できたことも、今回の大きな魅力の一つでした。

5月5日は、日本の祝日「こどもの日」です。

1948年に国民の祝日として制定され、子どもの人格を重んじ、その幸福を願うとともに、母への感謝の気持ちを表す日とされています。

もともとは中国から伝わった行事を起源とし、古くは邪気を祓い健康を願う風習でしたが、日本では武家文化と結びつき、男の子の成長や出世を願う意味が重ねられてきました。現在では、すべての子どもの健やかな成長を祝う日として広く親しまれています。

この日の象徴といえば、鯉のぼりです。

鯉のぼりは、中国の伝説に由来し、激しい流れを登りきった鯉が龍になるという物語から、「困難を乗り越えて立派に成長してほしい」という願いが込められています。江戸時代には武家の幟文化と結びつき、町人の間で現在の形へと広まりました。

かつては庭に大きく掲げるのが一般的でしたが、現代ではベランダや室内など、生活環境に合わせて多様な形で楽しまれています。形は変わっても、その願いは変わることなく受け継がれています。

■ 家庭での祝い方

鯉のぼりを飾ること、五月人形や兜を飾ること、そして季節の食べ物をいただくこと。これらはすべて、子どもたちを守り、健やかに成長してほしいという願いを形にしたものです。

■ こどもの日に食べるもの

柏餅は、新しい芽が出るまで古い葉が落ちないことから、家系が続く象徴とされています。

ちまきは中国由来の文化で、邪気を祓い、子どもを守る意味があります。

地域によって異なり、関東では柏餅、関西ではちまきが一般的とされています。

■ 菖蒲湯という風習

5月5日には、「菖蒲湯」に入る習慣があります。

菖蒲の強い香りには邪気を祓う力があるとされ、また「尚武」という言葉に通じることから、強さや成長への願いも込められています。

■ 鯉のぼりの新しい風景

近年では、鯉のぼりは空だけでなく、川を泳ぐように展示される「鯉流し」としても楽しまれています。

自然と一体となったその表現は、日本ならではの美しさを感じさせます。

■ 各地に受け継がれる祈り

私の母方の故郷である四国でも、鯉のぼりは単なる装飾ではありません。そこには、自然への敬意と、子どもたちの未来への祈りが込められています。

こうした想いは、日本各地でそれぞれの風土に合わせて受け継がれています。

四国では、川の上に鯉のぼりを渡す「鯉流し」が見られ、水と風の中で力強く泳ぐ姿が印象的です。

関東では柏餅をいただく文化が根付いており、家系の継承や繁栄への願いが大切にされています。

関西ではちまきを食べる習慣が主流で、邪気払いと健康祈願の意味が込められています。

東北では武家文化の影響を受け、兜や鎧飾りを重視し、強さや成長を象徴する祝い方が見られます。

九州ではのぼりや武者飾りを大きく掲げ、勇ましさや立身出世を願う風習が色濃く残っています。

このように、表現のかたちは異なっても、子どもたちの未来を願う祈りは、日本の各地で変わることなく大切に受け継がれています。

■ 結び

こどもの日は、子どもたちの未来を願う日です。

そして鯉のぼりは、その願いを空へ、そして自然へとつなぐ存在です。

最近、古くなった鯉のぼりをリメイクして犬のお洋服を作っている方を見かけました。とても素敵だと感じ、私もAI生成で猫用の衣装を作ってみました。

アメリカにいると、なかなか手に入らないものも多いのですが、時間ができたら、私もいつかさまざまな形で表現してみたいと思っています。

皆さんは、空にたなびく鯉と、水の中で優雅に泳ぐ鯉、どちらが好きですか?

※掲載している写真は一部インターネット上の公開画像を使用しています。

(参照リンク)

https://ja.wikipedia.org/wiki/こどもの日
https://ja.wikipedia.org/wiki/端午の節句
https://ja.wikipedia.org/wiki/鯉のぼり
https://en.wikipedia.org/wiki/Fort_de_Chartres
https://www2.illinois.gov/dnrhistoric/Experience/Sites/Southwest/Pages/FortdeChartres.aspx
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Koinobori
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Fort_de_Chartres